長女は10月の下旬に秋休みがありました。
こちらでは学校だけなく、お医者さんやお稽古事もお休みになります。
地域や所属する団体によって1,2週間そのお休みにずれがあるのは、
お出かけ先が混雑しないように、道が渋滞しないようにとの配慮とか?
こちらでの学校生活が3年目を迎え、お勉強もこれまでに比べるとかなり厳しくなっているようなのですが、
ますます欲張りになる長女はもう一つ新たな語学の集中レッスンも始めて
よく頭が切り替わるなと呆れるやら感心するやらで
若いっていいな〜って人事のように両親で見守っている次第です。
11月のバレエの舞台に向けてこの間にプレ公演がありました。
公開リハーサルみたいなものだからと聞かされていたのですが、
観客も多数で入場料も払いました。
バレエのほかにも歌やパフォーマンスなども…
年齢層も長女を最年少に60代の方まで
全体で1時間ちょっと、この国の芸術に対する懐の深さを感じることができました。
均整の取れた長身の金髪美人の中で少々小柄で薄っぺらい体型の長女。
振付師の先生から前髪は上げないほうが大人っぽいねと言われたとかで
おでこが出ていません。
バレエ学校を卒業してフリーランスのダンサーとして活動する二人と
その後輩のバレエ学校の生徒さんと長女の4人です。
長女が参加する舞台は
2年に一度行われるダンスの祭典で10月の末から20日間ほど。
大きなイベントのようで国中のあちこちの都市で印象的なポスターを見かけます。
長女の通うプライベートバレエスクールでは、この祭典に毎回参加をしているのですが、
プロフェッショナルも含めてオーディションをして選ばれた3名が踊ります。
今年はクラッシックの演目に加えてコンテンポラリーの演目が加わることになりました。
そのコンテンポラリーでは振り付けの先生が
ダンサーが4人欲しいとおっしゃり、オーディションで選ばれた3人に
長女がバレエ教室の生徒さんの中から選ばれて加わりました。
9月から週に3回のレッスンが4回になり5回になり、
レッスンの後4人一緒に先生や振付師の先生と一緒にお茶を飲んだり、ご飯をご馳走になったりと忙しいけれどとても充実した毎日を送っている長女。
他の3人のダンサーとも打ち解けていろいろな話をするようです。
振付師の先生が仕事でニューヨークに戻るため、
空港近くのカフェで集まった後、電車で自宅まで戻る時先生から真剣に
バレエの道を志す気はないのかと改めて聞かれたそうです。
前から何度かそんな話を先生がするんだよとは長女からも聞かされていたのですが、
今回はとても具体的にお話でした。
バレエ学校の受験資格は18歳まで、原則としてバレエ学校付属の教育機関を終了していることが必要なのです。
そういう意味では長女のようなケースは稀なのですが、
長女の話を総合すると…
今教えていただいているバレエスクールの先生が推薦してくださって
なおかつ何度もお願いをしてくださって
はじめてバレエ学校のオーディションを受けさせていただけるようになるそうです。
あなたにその気があるならいつでも掛け合ってあげるからと前々から
先生はおっしゃってくださっていたようなのですが、
長女自身はその気があるなしより将来自分がダンサーとして
本当にやっていけるのか?自信がなかったようです。
今回実際にダンサーとして活躍している方々とご一緒して
何か思うところがあったのか、
また年齢的にもこの機会を逃すと一生後悔すると思ったのか?
オーディションを受けてみたいと言い出しました。
ママ 「オーディションに万が一受かったら学校と両立できるの」
長女 「できないよ。学校を辞めてバレエ学校に通うのよ!」
ママ 「・・・」
そうこうする内に10日あまりが過ぎて
いよいよ舞台の本番がありました。
午後2時から9時までの間を細かく入れ替え制で区切られたステージの
5時台のプログラムで時間もちょうど良いのか、また出演のダンサーの応援団?も
たくさん詰めかけて熱気ムンムンでした。
長女の学校のお友達やそのお母様、私の英語のクラスでご一緒しているお友達も観に来てくれました。
このあと、家族で食事をしながら今日のこと、将来のことなど色々話をしました。
あまりにも突拍子もないことを言い出す長女をなだめるつもりでもいたのですが…
長女はバレエ学校のオーディションを受ける事だけは絶対に譲りませんでしたけれど、
彼女なりによく考えてもいるようでだんなさんも、私も、取り合えずは今までどおり見守っていこうと心に決めました。
来年の今の時期には大学のエントリーに向けての準備の真っ只中になります。
大学のある国によって時期にずれはあるのですが、いづれにしても日本の大学が一番最後になります…
来週にはアメリカの大学についての説明会が開催されるというので私も聞いてこようと思っています。
今回の事では、長女の将来についてこんなふうにあんなふうにと注文をつける気は毛頭なかったつもりでいたのですが、今までの延長上に引かれた線を自然に延ばした先に、長女の将来を描くつもりでいたのかもと改めて気づいて、親としてもハッとする想いでした…
産まれるまでは五体満足でさえ生まれてくれればと思い、その後はせめて人並みに…
本当にそう思って今まだいたのかどうか…は自分でもよくわかりませんが、
長女も自分自身で自分の人生を歩んで行くんだな〜とわかってはいても
まだ、手元で何だかんだと手を焼きたい私がいます…
上手く締めくくれないです。。。