朝6時を過ぎると明るくなってきました。こちらで過ごす2度目の春を迎えています。
長女の学校の予定は年によって異なるようで去年はこの時期に2泊のドライブ旅行に行っていたな〜と手帳を見て思い出しました。
食べ過ぎは絶対にダメと言い聞かせていたのに、ついつい食べ過ぎて調子を崩してしまう…本当に懲りているので、興味の対象をもっと広げようと今ここで決意しています
ということで今日はまた本のお話を…
好きな内容だったり作家だったりすると、安心感があるのか全体の文脈からの推測がしやすいからなのか進みが早くなります。
A Lesser Evil
Lesley Pearse
私にとってLesley Pearse の3冊目は楽しく読むことができました。
今のところ3冊とも女性が主人公です。
"A Lesser Evil"というタイトルからだとおどろおどろしい感じですが、推理小説というほどでもありません。
"Lesley"流とでも呼べそうな登場人物の生い立ちや経歴に一癖も二癖もあって、それゆえにそれぞれを私なりに想像していく上で輪郭がはっきり取れます。
主人公の"Fifi"とお母さんの関係について冒頭に述べられているのですが、それがちょっと私と母の関係にダブルところがあり引き込まれました…
私の暮らす国にも女王がいらっしゃいますが、イギリスのような階級社会は存在しないんだと思います。
その階級社会のもたらす弊害はこの物語の舞台となる1960年代は今よりもっと顕著だったことでしょう。
何不自由なく親元で育ち今は自分の仕事も充実している"Fifi"がある日とってもハンサムで誠実な"Don"と出会います。
仕事のためにお部屋探しをしている彼の相談にのっていると、自分とは違う環境で育ってきた彼との家、仕事、家族など欠かすことのできないものに感覚の違いがあることをはっきり意識するようになるのですが、そんな彼にどんどん惹かれて行きます。
我が家の場合長女の結婚はさすがにまだ現実的ではありませんが、友人の中にはもうおばあちゃんになっている人もいるくらいですから、とても人ごとではなく"Fifi"というよりお母さんの立場で読んでいる私がいたりします。
さてさて二人は何と秘密のうちに結婚式を挙げてしまいます。
なんとも大胆でしょ!日本なら昭和30年代の後半から40年代くらいですから駆け落ちなんて言葉も使えそうです。今はとてもロマンチックにさえ聞こえる言葉になりました。
二人の新婚生活はいわゆる、山あり谷ありで…これでもかこれでもかといろいろなことが起こります。
妊娠、流産、通り魔、人質、第二次世界大戦中のナチスの惨劇、人身売買、近親相姦、不倫、強請りなどなど、若い二人のみならず取り巻くご近所の住人から語られますが、以下の5つがテーマになっているのかも?!
1.親から認めてもらえない結婚生活とは
2.自分が棲むべき場所は何を頼りにどうやって求めるべきなのか
3.正しいことを正しいと言うことは本当に正解なのか
4.他人の範囲ってどこからどこまで
5.カエルの子はカエル、腐っても鯛、武士は食わでど高楊枝etc は世界共通
いつもそうなのですが、半分ぐらい読むとどうしても最後が気になって…
最後の30ページくらいを先に読んでしまう悪い癖があるのですが
ハッピーエンドなんだと
安心して読み終えました
本棚には"Lesley"の本がないので明日本屋さんに行ってみようと思っています。
お出かけも身体の調子が良いとやっぱり楽しいです。